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Toggle【はじめに】
今回はホメオスタシスについてお話させていただきます。
恒常性とも言われているこの機能は、人体にとって重要な役割を果たします。
私たちが健康的に毎日を生活するうえで一番大事と言っても過言ではありません。
また、ホメオスタシスと自律神経との関係についてもご説明させて頂きます。
ホメオスタシスという言葉は医療用なので、とても難しいと思いますが簡単に分かりやすくお話させて頂きます。
【ホメオスタシス】ってなに?
ホメオスタシスとは、「外の環境が常に変化していくなかで、自分のからだの状態(体温・血液の量・血液の成分など)をある一定値に維持できる、人に備えられている機能のこと」です。
ホメオスタシスという言葉そのものは、「変わらない」という意味を持ちます。
しかし、人間の場合は変わらないのではなく、一定範囲を行ったり来たりしていると考えたほうが分かりやすいです。
よく心臓の動きや呼吸、お腹のはたらきを休まず調整してくれるシステムが自律神経だと言われております。
しかし、その調整には、先ほどお伝えしたようなホメオスタシスが深く関わっています。
人間のからだは実に数十兆個の細胞からなっています。
その細胞が24時間休まず活動を続けていられるのは、このホメオスタシスが正常に機能しているからです。
体温を例に挙げると分かりやすいですが、夏であろうが冬であろうが常に自分の体温は一定ですね。
では、もし真冬でそのと気温が寒くなった際に、「体温を一定に維持しよう、冷えてきたから温めよう」という機能がはたらかないとします。
すると体温が下がり続け、心身に異常が現れますし、最悪の場合重篤な症状を引き起こします。
寒い特によくおこなう「身体が冷えたら振戦(体を震わす)を行う事でからだを温める」という行動は、このホメオスタシスを保つためにおこなう動作です。
では、もしこのホメオスタシスが正常に機能しないと、どうなるのでしょうか?
【ホメオスタシスが機能しないと、どうなる?】
ホメオスタシスのはたら自体は、脳が覚えています。
とくに、脳の視床下部という部分が自律神経の調整をしているため、ホメオスタシスのはたらきが崩れると、交感神経と副交感神経の切り替えがうまくいかなくなります。
視床下部という部分は自律神経系のなかでも特に大事な場所です。
脳重量のわずか0.3%、4g程度の小さな組織でありますが、主に体温の調節、血圧、心拍数、食欲はや排泄、性、睡眠などの機能を受け持ちます。
これは人の本能的な行動や情動にたいしての行動を調節します。
内分泌ホルモン系も担っており、尿量の調節、子宮収縮などもおこなっております。
なので、もしホメオスタシスに異常が生じると、体温調節が上手くいかなかったり、血圧の問題、食欲不振、睡眠障害、性的機能の減退、情動のムラが出てきたりします。
この症状は病院でよく言われる「自律神経失調症」と非常に類似するケースが多々あります。
そして、ホメオスタシスは自律神経との関係も非常に密となっております。
【自律神経とホメオスタシスの関係】
自律神経というものは、ホメオスタシスを維持するために、日々バランスを取りながら細かな調節をしてくれています。
はじめにお話させていただいたように、私たちのからだを構成する数多くの数十兆個の細胞にはお休みはありません。
常にホメオスタシスを機能させて、自分の健康を保つために、自律神経とともに休まず働いてくれています。
朝から昼にかけてはになれば神経が活発になり、夜寝る前にはリラックスする神経が働きます。
そして、自分が寝ている時にも自然と呼吸を行うことが出来たり、多少の熱い寒いはあれど気持ちよく睡眠活動をおこなえるのは、自律神経が常に状況に応じて機能してくれるからです。
じつは、私たちのからだはどんなお薬や医学よりも、とても優秀につくられています。
【不規則な生活はよくないの?】
結論からいいますと、あまりよくはありませんし、皆さんもなんとなく想像がつくと思います。
よく「自律神経が乱れてますね」や「規則的な生活をして健康になりましょう」という言葉をよく耳にします。
いわゆる自律神経は不規則な生活にとても弱いわけです。
【朝に起きて夜寝る】ということの意味としては、朝から働けるように交感神経が活動的になり、夜しっかり眠れるように副交感神経が活動的になるという事。
人間のからだは、本来このようにできています。
これはホメオスタシスを常に理想的に、その方にとってベストな状態で維持するためです。
昼夜の不規則な生活、またはシフト制のお仕事をされている方が疲れやすかったり、体調を崩しやすいのはこのためです。
不規則な生活で体調を崩す方が多いのは、寝ないといけない時間帯に起きていたり、反対に起きないといけないのに交感神経が優位にならないと一日を通して活動するホメオスタシスの機能が混乱します。
なので原因不明の様々な不調が引き起こされるという事です。
上記のような問題が長期的に続くと心身が疲弊しやすくなり、様々な刺激にからだが敏感に反応しやすくなります。
なので規則正しい生活がとても重要になってくるという事です。
寝る前に部屋の電気を暗くして布団の中でスマホを触る方がとても多いですが、これらも脳に過度に刺激を入れて沢山の不調を引き起こす原因となります。
自律神経系の様々な体調不良を訴える方や、その他の不調な症状をお持ちの方も、不規則な生活リズムを改める事をおすすめします。
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黄(ファン)のプロフィール
カイロプラクティック業界に携わり15年目になります。
これまで名古屋のカイロプラクティック専門学校、サンフランシスコへ解剖研修留学、大阪のカイロプラクティック専門学校(現在は閉校)を卒業し国際基準であるカイロプラクティック理学士(Bachelor of Chiropractic Science)を取得。
現在も様々なセミナーを受講し続けております。
「人が良くなるとはどういうことか?」を常に追求し続けるため、そして【日本に正しいカイロプラクティック】を普及する為に地元春日井にて「イネイトカイロプラクティックオフィス」を開院。
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