今回は5月病についてお話させていただきます。
5月病いうのは、もともと医学用語ではないことをご存じですか?
じつはこれ、マスコミが作った造語なんです。
そして、5月病の誕生は1960年後半になります。
この頃の大学生たちは精神障害や無気力状態、その他の身体、または精神的疾患で苦しむ方が多かったそうです。※諸説あり。
そして、このような学生たちを見て、5月病という概念をマスコミが作ったわけです。
なので歴史的にも意外と新しい症状なんです。
戦後間もない頃にはなかったそうなので、高度経済成長期以降の現代病となります。
これらは5月頃に増える心身の不調の総称であり、科学的には適応障害やストレスの反応の一種として一般的に考えられております。
※余談ですが、【合格うつ病】とも昔は呼ばれていたそうです。
では、原因を考えてみましょう。
当時は学生運動も盛んであったり、いい大学=バラ色の人生という思想が強かったそうです。
なので、熱のある学生さんが多かったことや、ライバルとの熾烈な受験戦争があったそうです。
そして、学生運動の果てに逮捕されてしまう方、また受験を死に物狂いで頑張ったが落ちた方、反対に受かったけど燃え尽きてしまった方。
大きくこの3パターンにわかれていきます。
つまり【頑張った先に待っている無力感】と【頑張りすぎて緊張の糸が切れた】方々が5月病になっていったという事です。
ひとには大きく分けて3つの神経パターンが存在します。
①「他人(または空間)が自分にとって安全か判断する」
②「安全から外れた際に戦うor逃げる」
③「なにをしても無駄だと感じたら無気力になり、自分の生存確率を少しでもあげる」
5月病はこの②~③に移行する際、または移行した際に引き起こされる症状だと感じます。
高校生まで自分のやりたいことが出来たが、大学生になると授業の選択から日々の食事内容、そして人生の歩み方まで何でも自分で決めるようになったり。(もしくは決めなければならなくなる。)
社会人になったら今までと全く違う環境で初めてお仕事をするようになったり。
その様な事を4月に頑張った結果として5月に緊張がきれて症状が出てくるという事です。
結論として、【緊張の糸が切れた】という事。
こうなった際には、まずは弱いところに症状が出てきます。
胃腸が弱い人は胃に痛みが出たり、行動して発散する人は対人の争いが増えたり。
なかには自分を傷つける方向に走る人もいます。
症状というのは身体が【もう無理】と叫んでいるわけです。
なので5月に不調を感じやすい方は、なるべくリフレッシュする時間をとる必要があります。
なにもしたくなければ、なにもしなくていいと思います。
当院にもその様な方が、心なしか増えてきました。
そのようなかたには、まずは無理なアジャストメントはせず、低刺激の療法でゆっくりと身体の緊張を解いていくことから始めていきます。
ご参考までに。

黄(ファン)のプロフィール
カイロプラクティック業界に携わり15年目になります。
これまで名古屋のカイロプラクティック専門学校、サンフランシスコへ解剖研修留学、大阪のカイロプラクティック専門学校(現在は閉校)を卒業し国際基準であるカイロプラクティック理学士(Bachelor of Chiropractic Science)を取得。
現在も様々なセミナーを受講し続けております。
「人が良くなるとはどういうことか?」を常に追求し続けるため、そして【日本に正しいカイロプラクティック】を普及する為に地元春日井にて「イネイトカイロプラクティックオフィス」を開院。
気になることがありましたらお気軽にコメントください。
質問が苦手という方はInstagramのDMでも構いませんので、ご遠慮なくどうぞ。
※カイロプラクティックについて知りたい方はこちらをどうぞ→【カイロプラクティックと整体の違い】
※五月病についての他の情報はこちら→【五月病】