「健康ブーム」というものが流行りだしてから未だに廃れる気配を感じません。
しかし、そんな中でも身体の不調を訴える方は少なくありません。
原因不明の不調が続いている方が多いのです。
・(寝ても疲れが取れないし、なんだか寝つきが悪い)
・(急に動機がしたりめまいがする)
・(イライラが収まらず嫌気がする)
この様な症状をお持ちのかたがおられます。
症状がなかなか改善しないと仕事やプライベートにも支障が出てしまいつらい毎日が続きます。
それらの症状の原因としていくつかありますが、その中の1つに「自律神経」が関与しております。
健康意識の高い方であれば自律神経という言葉を一度は聞いたことがあると思います。
しかし、具体的に身体にどう作用して機能するかまでを知っているという方はほとんどおりません。
しかし問題ありません。
神経学的な面でお話すると難しいですが、「セルフケア」という部分では大して難しくありません。
この記事では自律神経を2つの形に分け説明し、さらに簡単にセルフケアできるような方法をお話させて頂きます。
なにか特別な機械も必要ありませんし、筋力トレーニングの様に厳しいことでもありませんのでご安心いただければと思います。
この記事の内容
・自律神経とは
自律神経の種類
一般的な神経との違い
・具体的に引き起こされる症状
・セルフケアの方法
・おわりに
そもそも自律神経とはなんでしょうか?
・身体を整えるための神経
・働いたり寝たりする際に活動する
・ストレスに関係する
特に上記のような言葉をよく聞きます。
しかし、もう少し詳しく理解する必要があります。
自律神経とは「自分の意識とは関係なく24時間休まず働く神経」になります。
自律神経はとても様々な役割があり、生命活動に欠かせない神経になります。
例えば体温の調節をしたり、血圧を調節したり、ホルモンバランスを調節したりします。
狩猟時代から生き抜いた人類にとって自律神経というものは「生きるための本能的な神経」となります。
具体的にいうと自律神経は2つに分ける事ができます。
「朝と昼に働く神経」と「夜に働く神経」です。
正しい呼び方は以下になります。
・朝=交感神経
・夜=副交感神経
この様に簡単に覚えて頂ければ結構です。
では、順にお話します。
交感神経とは人が活発に活動するための神経になり、車で例えると「アクセル」の役割をします。
具体的な働きは以下です。
・瞳孔(黒目)がおおきくなり視野を広く保とうとする。
・腸の運動を制限する。
・脈拍が上がり呼吸が浅くなり体内にこまめに酸素を取り込もうとする。
・血管を締めることで体内に流れる血流を抑える。
・体温が上がる。
そして副交感神経は人が休む時に活動する神経になり、車で例えると「ブレーキ」の役割をします。
具体的な働きは以下になります。
・瞳孔(黒目)が収縮する。
・腸の運動が活発になる。
・唾液などの分泌物が増える。
・呼吸が深くなる。
・体温が下がる。
他にもいくつかありますがこれくらい覚えて頂ければ大丈夫です。
では一般的な「神経」という言葉と「自律神経」との違いは何でしょうか?
ここでいう神経の正式名称は「体性神経」になります。
神経というのはわかりやすく言うと「外からの情報を脳に伝える」という役割をします。
具体的には触れたものの感覚や温度、痛みや違和感、五感などになります。
分かりやすくまとめるとこうなります。
自律神経は「身体の中の状況を整えようと働く神経」
体性神経は「身体から外の状況を正確に脳に伝えてくれる神経」
このようになります。
これらの神経がバランスよく働き、人は健康でいられる事ができます。
しかし、何かしらの原因で自律神経の活動バランスが崩れる事があります。
それが、「自律神経失調症」になります。
よく原因不明の症状を全てこれに当てはめる方がおられますが、決してそうではありません。
なぜなら原因不明の症状=「自律神経失調症」ではないからです。
これから具体的な症状について、いくつか例を挙げさせて頂きます。
・不眠。
・めまいや吐き気。
・感情の起伏が激しい。
・慢性疲労。
・内臓の不調。
・精神的な症状(例外あり)。
これらが代表的な症状になります。
自律神経失調症は特に主観的な症状で周囲からも理解されない方が多いです。
施術をしていても、そのことが辛いとお話いただくことも多々あります。
しかし、ここで意識して頂きたいことが「セルフケア」です。
セルフケアと言うだけあって誰でも簡単に出来るものです。
このとおりにやっていくだけで自律神経が安定しやすくなります。
さっそくご紹介させて頂きます。
【瞑想】
マインドフルネスという言葉がありますが、自律神経を整えたい場合に行う瞑想は効果的です。
人は緊張状態が強くなるとストレスや不安感が強くなるホルモンが分泌されます。
具体的には「コルチゾール」や「ノルアドレナリン」など。
瞑想で呼吸を整えていくと「セロトニン」というホルモンが分泌されます。
このホルモンが自律神経のバランスを保つのに役立つという事です。
「鼻で4秒吸って6秒吐く」という行為を10分ほど繰り返すだけでOKです。
はじめは3分も出来ませんが、慣れてくれば楽に10分は出来るようになります。
さらに前頭葉という認知機能に関わる部分も鍛えられるのでおすすめです。
吸う時と吐くときに頭の中で秒数を数えるとより集中しやすくなりますので、初心者の方はお試しください。
【散歩】
散歩もおすすめの方法になります。
10~20分程度で結構です。
ここで意識したいのは「単調作業」を行うという事です。
一定の歩行リズムで散歩を行うと「セロトニン」が分泌されます。
上記で説明した効果がセロトニンにはあります。
それだけでなく、散歩にはBDNF(脳由来神経栄養因子)を分泌させる効果があります。
BDNFの効果は気力の低下を防ぎ、過食の予防にもつながります。
さらに散歩中に頭の中で(右、左、右)とつぶやきながら歩くと「歩行瞑想」の効果もあります。
【大声を出す】
声を出すという行為は副交感神経のスイッチにもなります。
実は呼吸というのは吸っている時が「交感神経」で吐いている時が「副交感神経」になります。
なので声を出す=「吐く」という効果は心身を楽にする作用があります。
カラオケやお風呂の中で歌を歌うのも効果的です。
誰かと大きな声でお話しても良いでしょう。
大切なのは「吐く」という事です。
おわりに
現代社会は情報量も多く、添加物、電磁波、もろもろの影響により体調を崩しやすくなっております。
とくにここ最近、自律神経の不調を訴える方は多いです。
出来る範囲では自分で整えて、自分で改善できないサブラクセーションなどはカイロプラクティックケアによって除去することをお勧めします。